感動時空研究所について　はじめに

アマンリゾートカンパニーの空間の美学を吸収し、日本で新しい住空間をつくろうという目的を持ってバリ島に、IRES(感動時空研究所)のプロジェクトチームが集結しました。
目的は、癒しの空間の構築でした。1989年より14年間にわたり、アマンリゾートの各ホテルに滞在し続けている木原 卓也氏(環境学博士)に、プロジェクトのリサーチ＆デベロップメントのディレクションを依頼しました。
2003年8月、アマンダリに集結したチームのメンバーは、総勢9名、アマンダリ・アマンキラ・アマヌサの3件を丹念に見学、更にバリ王国の王族であるAGUN家のファミリーの自宅を訪問しました。
アマンデザインのレベルの高さに感動すると共に、祈りの空間という建築物の核となる空間に気がつきました。
アマンリゾートカンパニーの総本山であるアマンダリに在る、まるで見えない柵が縦横にたてられているような光の結界性に、夜の暗闇を抜けて、アマンダリに到着した人々はまず出会います。そこでは誰もが息をのみます。
その結界性は、アマンダリのレセプションの脇にある祈りの祭壇の力だったのです。
バリヒンズーの神をお祭りした石造りの祭壇は、訪れるすべての人々をまず受け入れ、その上で暗黙のメッセージを送り返します。「神々と精霊が宿る聖域にようこそ、まず心を清めてアマンダリのもてなしの美学を味わい尽くしてください」というメッセージがゲストの細胞に届くのです。